アークナイツ
ブランドゥス、ウルピアヌス
彼も私も、研究中は最低限のコミュニケーションで十分な種類の人間であったから、研究に集中している時、実験室はひどく静かだった。計測機器の音や、結果・考察を記録する音、論文を検索するため指先がディスプレイを擦る音などが、時折、私たちの存在を確かめるように聞こえてきた。私たちは恐れるものは何もなかったというのに、それらの音からも存在を隠すように、静かにしていた。見つかれば、真実から遠ざかるとでもいうかのように。一部の人にはそのような願掛けに見えたかもしれないが、私はともかくとして、彼はそのような非科学的なものはまったく信じていなかった。願うことによって時間を浪費するよりは、一つでも多くの科学的実証を重ねて誰かのためになる方がましだと考えていた。
私はあまり人と話すのが得意な性質(たち)ではなかったから、その空間がひどく心地よかった。討論は科学研究に不可欠であるから嫌いではなかったが、それ以外の「雑談」のようなものが私は不得手だった。
特に、芸術の話を私は苦手としていた。私には文化を嗜むセンスが部下をも絶句させるほどなかった。絵を見ても何を何色で描いているかということしか理解しないし、ダンスを見ても目の前で人が動いているという認識しかなかった。
それでも――それでも、私にも唯一理解できる芸術があったのだ。それが、彼がつくる「音楽」だった。
しんと静まり返った研究室のなかで、時々彼は、微かに旋律を口ずさんでいた。研究がうまくいって自分のなかで最もらしい理論が構築できたとき、うまいフレーズがふいに思いついたとき、彼は密やかに口ずさんでいた。
本来ならば他人に聞こえないくらいの声量であったのかもしれないが、ひどく静かな実験室のなかでは、微かに空気を震わせるそれは、私の耳にも届いたのだった。
あれは、私が解する唯一の芸術だった。
彼は、私が解する唯一の芸術であるはずだった。
(もう、私の研究室から音楽は失われてしまった。そして二度と歌われることはない。)
生存航路、まじでよかった!!!!!エーギルという国家の在り方やエーギル人の思想、科学技術への態度が私の好みすぎる~~~~~~~!!!!!機械に人間らしい人格を宿すかという話をしてくれてありがとう~~~~~~!!!!私は擬人化されすぎるロボットによくキレているので!!ありがとう!!!!
ブランドゥスとウルピアヌスは萌えすぎる。あの空気大好きだ……かつて、共に研究をし、微かに笑い合った日々があったかもしれない。

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